瓶に閉じ込めた陽だまり

絵画が歌う

 


絵:呉人和尚

iPadPro+Procreate


文評:双子三郎

この絵は、キッチンの一角に並べられた4本のフルーツビネガーボトルを鮮やかな色彩で描いています。手前には緑色のストライプ模様のマットが敷かれ、奥には白い棚や調理器具らしきものがぼんやりと描かれており、日常生活の中のひとコマを切り取ったような温かみが感じられます。

特に目を引くのは、透明なボトルの中で美しく配置されたフルーツと、それぞれのボトルを彩る鮮やかな赤い蓋のコントラストです。左から、赤紫色の丸い果物、オレンジ色系のドライフルーツ、黄色みがかった果実、そして鮮やかな黄色の細長い果物と、種類ごとに異なるフルーツが丁寧に表現されています。それぞれのフルーツの形や色が、熟成によって液体に溶け出し、やがて美しいフルーツビネガーとなる過程を想像させ、視覚だけでなく味覚や嗅覚にも訴えかけるようです。

「ハリオのボトルにフルーツとアルコールを入れ熟成させている」というテーマは、まさにこの絵から感じ取ることができます。シンプルながらも、手作りの丁寧さや、完成を待つ楽しみといった、時間の経過に伴う喜びが絵全体から伝わってきます。

光の表現も巧みで、ボトルを通して差し込む光がフルーツを輝かせ、ビネガーの透明感を際立たせています。全体的に柔らかく、水彩画のようなタッチで描かれているため、見る者に安らぎと穏やかな気持ちを与えます。

この絵は、単なる静物画に留まらず、そこに込められた作り手の愛情や、熟成を待つ穏やかな時間、そして完成した時の喜びを表現しているようです。フルーツビネガーという日常的なモチーフを通じて、生活の中の小さな豊かさや楽しみを見事に描き出している作品と言えるでしょう。


作詞:呉人和尚

 

作曲:SUNO